デュアルスタンバイ機能を搭載したZenfone3の紹介とスマホ料金節約プランの活用方法をご紹介していきます。
台湾で発売開始したASUSのZenfone3。日本上陸は8月頃と噂され、管理人は既に購入する予定でいます。このZenfone3シリーズはデュアルSim挿しによる3G+4Gのデュアルスタンバイ可能というスペックを持ち、従来にない節約プランを組むことが可能であるためです。具体的には、ドコモ(もしくはソフトバンク)のガラケー契約+MVNOのデータプランという組み合わせが可能になるのです。
従来の3大キャリア(ドコモ・AU・ソフトバンク)は、かけ放題+データ通信の抱き合わせ契約が必須で、かけ放題が不要なユーザーのスマホ料金を高額にする悪因となっていました。ところが、デュアルスタンバイ機能を活用すれば、通話シムとデータシムを切り分けることが可能になるのです。今回は、デュアルスタンバイを活用したスマホ料金節約方法とおすすめプランをご紹介していきます。
デュアルスタンバイ機能とは
最初にデュアルスタンバイ機能のおさらいをしておきましょう。デュアルスタンバイとは、Simカード2枚を利用することで、両方の待ち受けを実現する機能です。海外では既に一般的ではありましたが、日本国内では今年2016年発売のMoto G4 Plus(モトローラ)から搭載され始めたのが初めてです。
今回ご紹介するZenfone3は、国内で2番目に発売される予定のデュアルスタンバイ機能搭載モデルになります。記事執筆時の現在では、まだ国内の発売は未定です。ただ、公式HPのスペック表には明確にデュアルスタンバイ機能についての記載がなされています。
追記:とうとう2016年10月7日にZenfone3(日本仕様)が発売されました。当然、デュアルスタンバイ搭載しています。
参考:Zenfone3 Deluxeのスペック(ASUS公式)
念のため説明しておくと、従来のシムフリー機の中にもシムカードを2枚挿すことができるモデルはありました。ただ、従来の機種はシムが片方しか使えない仕様(シングルスタンバイ)であったのです。例えば、シムカードAでデータ通信をしている際はシムカードBの着信を拾えないといった具合です。従来のデュアルシム機では、2枚の通信回線をフル活用するにはいささか難がありました。
Zenfone3のデュアルスタンバイ機能では、3G回線+4G/LTE回線の組み合わせで同時待ち受けが可能です。つまり、片方は音声回線用シムカード(3G)、もう片方はデータ通信用シムカード(4G/LTE)で使うという訳ですね。シムカードAでネットを見ながら、シムカードBの着信電話を受けるといった使い方が可能になります。
料金節約にデュアルシムを活用
前述のデュアルスタンバイ機能を活用する方法の一つがスマホ料金の節約です。3G+4G/LTEの組み合わせに限定されるとは言え、音声回線とデータ回線を別々の会社で契約することが可能になります。従来のように、音声プラン+データプランの同時契約にこだわらなくて良いのです。
この自由度の高さを活かすと、以下のような組み合わせが可能になります。ドコモのFOMAプラン(ガラケー回線)とMVNOデータプランの組み合わせです。デュアルスタンバイを活用すると、パケット上限なしのプランにしてもドコモの5GBパケットパックより安く済むことが分かります。
厳密には、ドコモの「月々サポート」という制度があるので、人によってはもう少し料金が安くなっているかも知れません。ただ同時に、2年縛りの違約金契約もあるのでプラスマイナスは0でしょう。月々サポートが適用される条件も限られています。さらに、スマホ契約では掛け放題プランが必須となるので、通話無料が必要のない方にとっては料金割り増しの悪因となっています。
当然ながら、ドコモとの契約にこだわる必要はなく、ソフトバンクの3G回線やMVNOの通話契約を併用しても構いません。ソフトバンクでも「ホワイトプラン」という3G回線の契約プランが用意されています。ここら辺のさじ加減は、個々人の好みや通話頻度によりけりです。
通話回線はドコモかソフトバンクで
実務的な話に移りましょう。通話プランの契約方法です。3G+4G/LTEで通話+データ通信のデュアルスタンバイをする場合、通話用の3G回線を契約しなければなりません。このとき注意したいのが、AUもしくはAU系のMVNO(具体的にはmineoとUQ-mobile)は音声通話が使えないことです。
AU回線が使えない理由は、3Gの通信方式が日本独特のものであるためです。ドコモとソフトバンクは3G回線にW-CDMAという方式を利用しています。これは世界的にメジャーな方式ですので、ほぼ全てのシムフリー機で利用することができます。一方のAU回線はCDMA2000というマイナー仕様の通信方式を利用しています。この通信方式が利用できるのはAU用にカスタマイズされた端末に限ります。一般的なシムフリー機ではAUのシムが利用できません。
付け加えると、Zenfone3シリーズはモデルによって一部の周波数バンドに対応していません。具体的には、ノーマルのZenfone3はドコモのプラチナバンド(電波の届きやすい周波数帯)に対応していません。まあ、メインストリームの周波数には対応しているので、通話をすることは可能です。ただ、電波の届きにくい地下や屋内などでは圏外になる可能性があります。
訂正:ASUSの公式発表でドコモのプラチナバンドにも対応することが判明しました。ノーマル・Ultra・DeluxeのいずれもOKです。
同じZenfone3シリーズでも、UltraとDeluxeはドコモのプラチナバンドに対応しています。個人的にも多少の出費があってもスペックの高いDeluxeを買いたいと思っています。ただ、ノーマルモデルにも廉価であるというメリットがあります。どうしてもプラチナバンド対応でなければ嫌だという方は、3G回線はソフトバンクで契約すると良いでしょう。
追記:DeluxeのみAUのガラケー回線に対応しています。こだわりのある方はDeluxeでしょうか。
おすすめデータプランはUQ-mobile
最後にデータ通信のおすすめプランをご紹介します。先ほど、AU回線は使えないと書きましたが4G/LTEのデータ通信では話が別です。データ通信に限れば、mineoとUQ-mobileのAU系シムカードも問題なく使うことができます。従来はAU回線のタブーがある故に、シムフリー機では契約候補に挙がりませんでした。しかし、通話シムとデータシムを切り分けることにより、デュアルスタンバイ搭載モデルでは十分に活用することができます。
同じAU系MVNOでも、個人的にはUQ-mobileをおすすめします。管理人は仕事で使うポータブルWifi用に契約しているのですが、何しろ速くて安定しています。ドコモ回線を利用したMVNOだと契約者が多いので、どうしても夜間は速度が低下してしまいます。一方のmineoも格安回線なので速度が安定しなさそうです。この点、UQ-mobileはマイナー回線ですし、そもそも最大通信速度がハイスペックに設定されています。
契約プランは2種類あります。「データ高速プラン」と「データ無制限プラン」のいずれを選ぶかは、使い方によりけりです。
- あまり動画を見たりしない方は3GBのデータ高速プランで良いでしょう。下り最大150Mbpsの高速通信が可能ですし、より料金を減らすポテンシャルを持っています。仮に3GBの容量を超えても、0.5GB/500円で容量を追加購入することができます。
- Youtube見放題の恩恵に授かりたいのであれば、データ無制限プランです。下り最大500Kbpsの通信速度でも十分楽しむことができるはずです。4GB/月以上のパケットを消費する方は、高速プランよりも割安なスマホ運用をすることができます。
有用なオプションもあります。個人的によく利用するのが公衆Wifiとテザリングオプションでしょうか。喫茶店でノートPCを接続するときに重宝しています。いずれも無料サービスです。他にもいくつか無料オプションが付いてきます。
データ通信契約には、最低利用期間も違約金もありません。興味のある方は、シム単体をお試し購入されてみてはいかがでしょうか。月額980円+パッケージ代3,000円で使えます。気に入らなければ開始月に解約するという逃げ道もあります。
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2017年 7月 31日
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