鯨や小判ザメといったユニークな名称が登場するGMMAチャートトレード(通称:ガンマチャート)。日本では陳満咲氏が紹介してから一定の根強い指示を受ける分析手法ですね。端的に言って、短期筋と長期筋のポジション動向を把握するのに便利なトレンドインジケータです。
スマホでガンマチャートを見ようと思った場合、致命的な問題がひとつ。対応している取引アプリがほとんどないことです。FX業者が提供する取引アプリは既にメジャーな存在ですが、ガンマチャートのようなマイナーツールを表示してくれるものはほとんどありません。
そのような訳で、今回はスマホでガンマチャートを見る方法を2つご紹介しようと思います。スマホ版MT4に表示させる方法とFX会社の取引ツールで表示する方法です。ガンマチャートを標準搭載しているFX会社も紹介します。
ガンマチャートのおさらい
最初にガンマチャート(GMMA)のおさらいをしておきましょう。ガンマチャートというのは、下図チャートに示すような複数の移動平均線で構成される一連の線の束を指します。移動平均線の数は12本。すべての移動平均の割り出しには、平滑平均(EMA)を利用します。
図に示す赤い線が長期GMMA、青い線が短期GMMAを指します。
長期GMMAは、おおよそ長期筋の建値平均単価を示しています。長期のポジションというのはなかなか解消されることが少なく、そのまま長期のトレンドラインとして機能するという性質があります。一方では短期筋は頻繁に売買するので、押し目を作ったり、逆に乖離したりとバラツキが生じやすい傾向にあります。
使い方としては、短期筋の売り過ぎを押し目と捉え、長期のトレンド付近で買う逆張りや、線の束が広がるトレンド拡大傾向に乗じる順張りの手法が挙げられます。詳しい利用方法は、以下の書籍が専門に扱っています。
陳 満咲杜 扶桑社 2013-10-19
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スマホ版MT4にガンマチャートを設定する
ガンマチャートは、本来MetaTrader4のデフォルト設定には存在しません。まあPC版のMT4であればインジケータを開発・公開している人達がいるので、それを利用すれば良いでしょう。しかし問題は、スマホ版のMetaTrader4に表示させたい場合です。インジケータの挿入ができないためです。
実はこの問題、複数の移動平均線を自力で設定することで解決します。下図は、実際にタブレットのMT4で設定してみたキャプチャ画面です。ガンマチャート=複数の移動平均線の束であるので、自分で設定してやればよいのです。
ガンマチャートというのは12本の移動平均線の束から成ります。言い方を変えれば、ひとつひとつの移動平均線を重ねて表示させれば、それ即ちガンマチャートとなる訳です。設定すべき移動平均線の期間設定は、具体的には以下のようになっています。
- 短期GMMA → 期間3・5・8・10・12
- 長期GMMA → 期間30・35・40・45・50
移動平均の割り出しには、すべて平滑平均(EMA)を利用します。スマホ版のMT4に設定する場合は、以下の画面を参考にしてみてください。
スマホアプリにGMMAチャートがあるFX会社
実は一番手っ取り早い方法が、FX会社の提供するスマホ・タブレット向けのアプリを利用する方法です。前述のMT4での設定も、推奨すべき方法と言うよりは、仕方なく取るべき緊急避難的な方法と考えています。
もっともGMMAというのはよく知られている割に、一般のFXチャートアプリでは取り扱いの少ない分析ツールです。それでもGMMAを分析ツールとして提供しているFX会社・FXアプリはあります。個人的に知っている限りは、以下の2社です。
iネット証券
GMMAチャートの利用を推奨しているFX会社です。当然ながら、同社の取引ツールにはGMMAチャートが標準装備されています。
時期によっては、口座開設の特典として関連書籍をプレゼントしていることがあります。管理人は前述の書籍「GMMAチャートの真実」を口座開設の特典として手に入れました。
FXブロードネット
幅広い分析ツールの取り扱いが特徴的なFX会社です。HP上にはGMMAチャート以外にも多くの分析ツール・インジケータに関する解説があります。当然、スマホ用のトレードアプリも用意されています。
低スプレッドのサービスを売りにしています。デイトレ、スキャルビングの短期トレードを得意としている方は、こちらのFX会社の方が向いているかも知れません。
上記の2社が提供する取引アプリをインストールすれば、スマホでガンマチャートを見ることが可能になります。最終的な方法はお好みで。個人的には、複数のスマホアプリを使い回すのはアリだと思います。
アイネット証券のリピート注文とガンマチャートは相性良さそうですね。スマホアプリと一緒に口座開設もいかがですか。
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